月見家空想前線*1 世界観
空想前線の主な世界観についてです。
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「誰からも愛された雨下はもう居ない。
残ったのは無彩色の笑顔だけだ。
だから 俺が 取り戻す。
この世界を、 変えてみせるんだ。」
暖かい幸せの温もりと冷たい嘆きの声。
微かに残る無彩色の笑顔に溺れぬ日々を行け。
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幸せをテーマにしたちょっとだけ切なめのリアルファンタジーです。
貴峰(きみね)、利世(りよ)、灰芽(はいめ)、舞瀬(まいせ)という四人の高校生に
よって作られた「星の書」という本。
その本には一つの世界で暮らす人間の「設定」が事細かに書かれていました。
灰芽がキャラクターデザインを作り、利世が性格を決め、
舞瀬がそれをまとめ、貴峰がその本を保管する。
仲良しな四人組の、ひとつの共同作業。
そして星の書には四人で決めたルールがありました。
ひとつ、この世界の人々は幸せに暮らさなければならない
ふたつ、一度決めた物語を改ざんしてはならない
みっつ、破られたページのキャラクターは物語に干渉してはならない
このルールのもと、三人は星の書を作り進めていきました。
*
ですがそんな星の書のルールを、事もあろうに本を保管する貴峰が破ったのです。
彼は一度決められた物語を書き換えてしまいました。
「この方がみんな幸せになれるはず」
そう思って改ざんされた物語。
三人の努力によって作られた物語の人間は、驚くことに命を持っていました。
そして貴峰は本の中の神様である雨下(あました)と対峙し、その歪みで
物語の中の世界が現実に流れ出て、物語と空想世界が繋がってしまいます。
それにより世界は大きく動き
「一度決めた物語」すらも変え、「幸せに暮らす」事も叶わなくなる人間が
増えていきました。
残酷な幸せの物語。
本当の幸せを理解し、物語通りの結末になれる人間は残るのでしょうか…?